ギニアに精神科医が5人ほどしかいないという現実
厚生労働省の調査によると日本人の40人に一人が何らかの精神疾患を患っているという結果が出ています。
とくに「うつ病」については15人に一人がかかる病気とされています。
精神疾患が社会的に認知されるようになってから、まだまだ日が浅く、先進国では精神科医などの育成が進んできているものの、発展途上国では、ほぼ放置されているに近い状態です。
国連などの国際的な医療支援でも生命の維持に関わる病気に対する医療支援がほとんどで、精神障害にたいする支援は行き届いていないのが現状です。
たとえばWHOが行ったギニアでの調査によると、人口の3.9%がうつ病をわずらっています。
この数値は決して少ない物ではありません。
日本でのうつ病患者は人口の4.2%ですから、ほぼ発症率が変わらないというのが実際の所です。
その反面、10万人あたりの精神科病床数は日本が284.7床である一方、ギニアは0.7床です。
日本の精神科病床数は先進国の中でも突出して多いとはいえ、10万人で0.7床というのは低すぎます。
精神科医の数については、日本が1万人当たり1.2人に対して、ギニアでは0.05人以下です。
ギニアには精神科医が5名ほどしかいないんです。
精神疾患自体があまり認知されていないため、うつ病や統合失調症や依存症や薬物の治療が必要な場合も、そのまま放置されているのが現状です。
対策として、精神科医以外の医師に精神疾患も診療できるように研修していくという活動も行われています。
https://readyfor.jp/projects/guineapsychiatry
ゼロから精神科医を育成するよりも近道で、現実的な活動です。
将来的に、精神疾患の認知を少しずつ広めていき、適切な治療を受けられるように目指しています。