ダムを作らないでも水力発電ができる
家電の進歩はめざましいものがあります。
昔の冷蔵庫には冷凍室がありませんでしたが、現在は冷凍室があるのは当たり前で、自動製氷や食材の鮮度を保つ機能など、毎年のように進化を続けています。
テレビのない時代はラジオが全盛でしたが、今やラジオもスマホのアプリで聞く時代、テレビの画質も8Kにまで進歩して、こちらもスマートフォンで視聴できます。
こうした文明の進歩と発展の恩恵を受けるには「電気」の存在が欠かせません。
逆に言えば、電力がなくなると現在の都市機能はパニックになります。
数時間の停電でも生活に大きな影響を与えることになります。
それほど、電気は毎日の生活に欠かせない物であり、日常に浸透していると言えます。
ただ、これらの話は世界でも一部地域での話です。
世界では今でも電力が使えない地域が広くあります。
アフリカ大陸での電力普及率は50%未満で、サハラ砂漠以南の地域では10%程度という統計があります。
アジアでもカンボジアでは電力の普及は20%程度で、ネパールで3割、バングラデシュやラオスが4割程度です。
また、同じ国でも中心部と地方では格差が大きいです。
インドやインドネシアでも2割から3割の方が電気を使えていないというのが現状です。
電気が使えるか使えないかで生活の利便性は大きく変わってきます。
現在も発電所を建設するなどの国際的な支援活動は行われていますが、地方の山間部などは優先順位が低くなりがちです。
そこで注目されているのが小さな川の流れでも発電できる水力発電のシステムです。
水力発電と言うと川をせき止めてダムを建設して発電するというのがこれまでのスタンダードで費用や時間も労力も掛かりますし、環境への影響も精査しなければ取り組むことが出来ませんでした。
現在は、小さな水の流れでも発電できる水力発電システムが開発されて、電力の恩恵を受けられない地域への導入を支援する活動も行われています。
https://readyfor.jp/projects/akari
太陽光発電と合わせて、新たな電力の選択肢として注目されています。