水道水が飲める国は世界で十数カ国というのは本当?
日本では蛇口を開ければ水が出ます。
そして、その水を飲むことができます。
日本では当たり前の常識が世界では非常に珍しい事なんです。
実は、世界で水道水を飲料水として安全に飲める国と言うのは多くありません。
国土交通省による「日本の水資源」という資料によると水道水を安全に飲むことができる国は15ヵ国とされています。
実際には、その数以上の国でも飲料水として水道水を利用している国はあります。
ただ、飲むことは出るが、飲んでも安心であると認識されている国は多くなく、飲料水としてはミネラルウォーターを購入したり、ウォーターサーバーを利用する国は多くなっています。
とくに途上国では上下水道が整備されていない国が多く、生活排水や工場排水が流れ込んだ川や湖の水を飲料水として利用しているケースも少なくありません。
安全な水を継続して確保できない人口の割合は世界全体で22億人、約3人に1人となっています。
ご存知の通り、人間の大人の体の6割は水でできています。
子供になるとその割合は高くなり、胎児については体重の90%が水であるとされています。
衛生的でない水を飲むことは下痢や感染症に繋がります。
毎年、下痢で命を落とす5歳未満の子供は36万人にのぼります。
安心して水が飲める環境というものは、人間が生きていく上で欠かせません。
SDGsでも「すべての人が安全な水と衛生的な環境を使えるようにする」ことを目標に掲げています。
今後も地球全体では人口は増え続けます。
人口増加による食糧危機の問題が取り上げられることも多いですが、将来的にきれいな水も不足することは容易に予測できます。
日本に住んでいると水は豊富にあるという錯覚にとらわれます。
地球全体で水資源を行き渡らせるように知恵を絞ることは、待ったなしの状態です。