モンゴルの羊毛の価値が高まるところ
かつて日本は銀の産出国でした。
世界遺産にもなった島根県の石見銀山では豊富な銀資源を誇っていました。
一時は世界の銀の生産量の四分の一から三分の一を日本が占めていた時代もありました。
資源がある国は、その資源を求める国へ輸出することで潤うことが出来ます。
もちろん、時代によって求められるものは変化します。
現在であればサウジアラビアなどの中東の国々は豊富な石油資源を誇り、石油資源を持たない日本などに輸出しています。
これまでは、それほど需要が高くなかったレアメタルと呼ばれる希少金属についても、携帯電話やパソコンの普及により、とてつもない大きな需要を産むようになり、中国などの産出国が主導権を握っています。
身の回りには豊富に合って、一見価値を見いだせない物であっても、他の地域の住民には大きな価値を持つものになりうるというケースは少なくありません。
たとえば、北極には莫大な氷があります。
この氷は、北極では人に売るほどの価値はほとんどありませんが、赤道近くの熱帯地域や砂漠地域では大きな価値を持つことでしょう。
もちろん、北極から赤道まで氷を解かさずに運ぶことが難しく、実際にはビジネスとしては成り立っていません。
ただ、北極の氷の一かけらをウイスキーのロックに使用して「北極の氷のウイスキー」と提供されれば、飲んでみたくなる価値を産みだしそうです。
日本のアニメも少し前までは独自の文化で、世界中にマニアはいたとしても少数でした。
それがYoutubeなどのネットメディアが普及することで世界中に爆発的に広まっていきました。
需要と供給を結ぶ一本の線を作り上げることで、身の回りのものを価値あるものに育て上げることができます。
この一本の線を作る役割を担うという社会貢献のあり方も考えられます。
モンゴルには豊富な羊毛を使ったフェルト製品を開発して販路を開発することで、モンゴルのシングルマザーや障害者の女性たちの雇用を支援するという活動もあります。
https://readyfor.jp/projects/husugproject
モンゴルにはたくさんある羊毛をシューズなどの手作りのフェルト製品にすることで日本で価値を高めて「売れる商品」として販路を作るというプロジェクトです。