バリアフリー社会を目指す
障がい者や高齢者が社会生活に参加する障壁を取り除くバリアフリーを意識した街づくりがすすめられています。
とくに東京オリンピックを翌年に控え、その動きも活発になっています。
階段などの段差を設けずに車椅子も通行できるスロープを設置したり、エレベーターを設置するなど、以前と比較すると改善された点も多くなっています。
新たに設置された街のトイレには手すりのついたトイレや広くスペースのとられたトイレが多くなりました。
多くの駐車場には車椅子利用者の駐車スペースが設けられるようになりました。
こうした施設面でのバリアフリー化は進んできていますが、そこに暮らす人々の意識も変わっていくことが肝心です。
駐車場の車椅子専用スペースに停められた車を調査したところ80%が健常者であったという調査もあります。
手助けが必要な人が周りにいるという事、さらにはバリアフリー施設の利用方法の認知度も高めていく必要があります。
大通りや新設の道路では点字ブロックを目にすることは多いですが、住宅街の古くからある歩道もないような道路では目が不自由な人はとても歩きにくいです。
盲導犬を利用する方もいらっしゃいますが、まだまだ普及しているとは言えません。
日本国内の視覚障がい者数は約38万人ですが、そのうち盲導犬を利用している方は1000人程度というデータがあります。
この普及率はイギリスの10分の1、アメリカの5分の1にあたります。
日本は盲導犬の数が少なく、希望しても1年以上待たなければならないというような状況です。
盲導犬育成のための資金や人材も不足しています。
盲導犬の助けをかりることで、視覚障がい者が行きたい時に、行きたい場所に、安全に行けるようになります。
盲導犬には、飲食店で入店を拒否されるケースもあるようです。
互いに支援し合えるような真のバリアフリー社会に向けて、まだまだ知恵を絞らなくてはなりません。