通学圏内を自転車で広げる
かつて遠い未来の乗り物と考えられていたリニアモーターカーの開業が現実的になってきています。
短い区間ではありますが試乗の募集もされるようになって実際に乗ることも出来ます。
沿線となる地域には工事の説明などもされるようになりました。
開通に向けて着々と準備が進んでいます。
リニア中央新幹線は2027年に先行開業して名古屋まで40分間、2037年には大阪まで67分で運行される予定です。
完成すると名古屋や大阪から東京に通勤、通学することも考えられるようになります。
交通網の整備によって、物理的な距離を時間的に縮めることができます。
関東圏でも東京まで移動するために数時間かかる地域は多く存在しますが、それより距離的にはるかに遠い名古屋が40分の時間的位置に存在するというわけです。
飛行機であれば東京都と北海道の距離を90分という時間に縮めることも可能です。
身近な移動手段という事で考えてみます。
たとえば、自転車。
スポーツタイプではない一般的な自転車の時速は時速15km程度です。
人の歩く時速を4kmと考えると、自転車は時間的距離を1/4に縮めます。
交通網だけでなく交通手段を整えることで時間的な距離は大きく縮まります。
たとえば、発展途上国の学校の問題。
学校を建設することも大切ですか、同時にそこに通う交通手段を整備することで、より学校に通って教育を受けやすくすることが可能になります。
カンボジアの子ども達に通学用自転車を送るというプロジェクトがあります。
https://www.sentakushi.com/contribution/bike190823.html
このプロジェクトで自転車を提供したところ12%いた退学者が7%に減少しました。
さらに、卒業後に自転車が次の世代に受けづれる仕組みが作られていたり、自転車につきもののパンクを修理できる拠点を学校に置くなど、細かい点まで工夫されていて年々改善が行われています。
自転車により通学時間が大幅に減少し、その時間を別のことに費やせるようになります。