読み終わった本を寄付して学校や子供たちを支援する
読み終わった本で学校を支援できるBOOK MAGIC
本の力で子供たちの未来を切り開く。
本を送ることで支援ができるというBOOK MAGICというプロジェクトがあります。特定非営利活動法人JENとブックオフによる国際支援で、ブックオフが本の収集を担当し、集まった本はJENのスクールサポートプログラムに役立てられます。
スクールサポートプログラムでは、子供たちの「勉強したい」という願いをかなえるために、その国の状況に応じた支援を行っています。
たとえばアフガニスタンやイラクは治安が悪化しており、学校の壁やトイレなどを再度整える必要が出てきています。スクールサポートプログラムでは学校の修復と建設を支援しています。ダンボール1箱30冊の本で学校の壁1平方メートルのペイントをすることができます。ダンボール4箱120冊の本で2人掛け用イスと机を支援できます。
たとえば南スーダンは独立したばかりの新しい国で井戸やトイレなどが整っていないため衛生環境が悪く、子供たちの健康にも影響が出ています。また、トイレの使い方など衛生教育も浸透していないため、正しいトイレの使い方などについても学ぶ機会を提供する必要があります。ダンボール71箱2130冊の本で小学校でトイレの使い方などの衛生教育を行うことができ、ダンボール1000箱30000冊の本で井戸1本を作ることができます。
参加するには、まずダンボールに本を入れて準備しておきます。次に、BOOK MAGICの申込みページから申し込むと配送業者がダンボールを受け取りに来てくれますので、ダンボールを渡せば完了です。読み終わった本だけでなく、聞かなくなったCDやDVDも対象になっています。
BOOK MAGIC
http://www.jen-npo.org/bookmagic/index.html
ダンボールで送るだけで眠っている本が学校になります。
チャリボンで不要になった本を役立てる
買って読み終わった本を何度も読み返すという方もいれば、大切に蔵書として保管しておくという方もいらっしゃいます。一方で、一度読んでしまって読み返すことのない本が溜まってきて処分したいと考える方もいらっしゃいます。そのような場合は、チャリボンにその本を送ることで寄付をすることができます。
チャリボンでは、不要になった本を買取してその金額を寄付することができます。寄付できる団体も様々で、災害救助犬の育成や動物保護の活動を行っている認定NPO法人日本レスキュー協会や、小児がんや重い病気と闘う子どもたちと家族を支援している認定NPO法人シャイン・オン!キッズなど、幅広い団体に寄付することができます。もちろん、すべての団体に均等に寄付することもできますが、あなたが支援したいと思った団体を指定して、その団体を支援することもできます。
古本を寄付できるという仕組みは、他にもいくつかありますが、チャリボンの特徴はbook gift projectという取り組みにあります。通常、買取ができない本というのは古紙リサイクルにまわされるのですか、チャリボンの場合は本のままの状態で必要としている人のもとに届けるリユースする活動を行っています。東日本大震災の被災者の方のもとにも本が届けられています。
チャリボン
http://www.charibon.jp/
古本のリユースと買取による寄付活動をしています。
古本を送って希望の団体に寄付できる「きしゃぽん」
きしゃぽんは、いらなくなった本を送って寄付できるブック・ドネーションの仕組みです。本以外にもDVDやゲームなどを送ることができます。着払いで送れるのでコストもかかりません。送られた古本は換金されて、教育や復興支援など自分が支援したい団体に寄付できます。どの団体の活動を支援するかはリストの中から選択することができます。
子供の権利を守る活動をしている団体では、ベトナムやカンボジアの子供たちへの教育支援や障害児の支援などを行っています。約3冊の本でカンボジアの子供の1か月の学用品の支援になります。
途上国の医療支援を行っている団体では、現地で保健医療の仕組みをつくって各地の医療活動を自分たちで行っていけるようにシステムやマネジメントの支援を行っています。
その他にも日本赤十字社とユニセフにも寄付できますし、原発事故で被災したチェルノブイリの医療支援を行っている団体や日本の障碍者のリハビリを支援している団体など、様々な団体に対して寄付を行うことができます。
引越しや大掃除などで不要になった本や読むことのなくなった本を社会に役立てられるのが「きしゃぽん」という取り組みになります。本以外にもゲームなども対象になっていますし、送料が無料なので参加しやすい仕組みになっています。
きしゃぽん
http://www.kishapon.com/
古本やゲームを送って希望の団体に寄付ができます。
本を読んだことがないアジアの子供たちに絵本を届ける
アジアには内戦や貧困によって本を読んだことがない子供たちが多くいます。
たとえば、アフガニスタンは1979年の旧ソ連軍の侵攻以降、内戦が続いていて現在も空爆を受けるなどのダメージを受けています。病院や教育施設なども破壊されて、多くの地雷もそのまま埋められています。内戦で兵士の親を亡くす子供も少なくなく、子供の50%が栄養失調の状態に陥っています。
カンボジアでは内戦が収束し、現在は急速な経済発展を遂げている一方で貧富の格差は広がる一方で、貧困に苦しむ人々が多く存在します。
いずれの国も識字率が低く、文字の読み書きができない方の比率が大きいため、薬と農薬を間違えてしまうなど、日常生活にも大きな支障が出ています。
以前から、難民キャンプなどへの食糧などの支援も行われているのですが、なかなか十分に行き渡っていないのが現状です。また、「お菓子は食べたらなくなるけど、絵本は何度でも読めるから好き」と語る子供たちもいます。
そんな中で、シャンティ国際ボランティア会がカンボジア、アフガニスタン、ラオス、タイのミャンマー難民キャンプに絵本を届ける活動を行っています。
https://readyfor.jp/projects/35_bookproject
クラウドファンディングで寄付することもできます。寄付金は、本を準備して、図書館で働いたり、読み聞かせを行う図書館員を育成し、常設の図書館や移動図書館を運営をする活動に役立てられます。これまでの活動の中でも、本を読むことで将来の目標が出来たり、精神的な支えになったという子供たちのエピソードも多く生まれています。
子どもたちに読み聞かせをするということ
読み聞かせが見直されてきています。
読み聞かせは子供の成長に良い影響を与えます。
読み聞かせというと小さな子供を寝かしつける手段と考えている年配の方も多いようですが、最近はその教育効果が認知されてきています。
小学校の授業が始まる前の朝の時間。
保護者のボランティアが交替で子ども達に読み聞かせを行う小学校も増えてきています。
読み聞かせの効果の一つは、語彙力が増えるということ。
物語の文脈の中で新しい語彙に触れることで、自然とその意味や使い方を学ぶことが出来ます。
たとえば、絵本の場合は、読み上げられた音声の情報、文字の情報、絵本の絵による情報を総合して言葉に触れる事かできますので、記憶力が高まります。
多くの場合、読み聞かせではストーリーのある物語が取り上げられます。
読み上げられるストーリーから、頭の中に各場面を想像するため、想像力も鍛えられます。
とくに効果が高いのが同じストーリーを何回も読み聞かせることです。
ストーリーが同じだと飽きてしまうのではと思われる方もいらっしゃいますが、実際は初回だけでなく2回目、3回目でも、子ども達には新たな発見があり、ストーリーの細かい部分まで理解が深まっていき、楽しくなっていきます。
学力向上に役立つ読み聞かせには、もちろん道徳やしつけを教えるという点でも効果も挙げられます。
ただ、世界を見わたすと読み聞かせが普及していなかったり、そもそも絵本が手に入らないという地域も少なくありません。
さらに、国際機関の教育支援は、道徳教育にまで行き届いていないのが現状です。
フィリピンでは、読み聞かせを通して、言葉や道徳が自然と学べる機会を増やそうという活動が行われています。
移動図書館とともに対話式読み聞かせを行っていく活動です。