ヒグマとの共存
日本に住む最大の陸の哺乳類と言えば、ヒグマです。
ビグマは北海道に生息し、とくに知床地方は世界有数の生息密度になっています。
知床地方では、いつヒグマに遭遇しても不思議ではありません。
ヒグマの生態を理解し、試行錯誤しながら、いかに共存していくかの道しるべを探っているのが現状です。
知床半島にはヒグマの餌となる草木や果実などの食物が多くあり、良好な生息環境になっています。
ご存知の通り、2005年に知床は世界遺産になりました。
日本各地にとどまらず世界中から観光客が訪れます。
知床の自然を観光する際に注意したいのは、知床は全体がヒグマの生息域であるということです。
知床の自然は人間だけのものではなく、そこに生息する動物たちと共存する上で成り立っているものですから、生態系を乱す行為は避けなければなりません。
餌やりはもちろん厳禁ですが、むやみに近づかないことも重要です。
野性のヒグマを一目見てみたいという観光客も少なくありません。
実際、海上からヒグマを見るツアーなども組まれていて、貴重な観光資源にもなっています。
人間がヒグマに接近する機会が増える事で、ヒグマは人間に慣れてしまいます。
実は、この「人慣れ」がヒグマと人間の悲しい事故を引き起こすもとになります。
写真を撮りに近づく人間に慣れて、人を恐れなくなったヒグマは、本来行動範囲に含まれなかった住宅地にも現れるようになります。
そこで食べ残しゴミなどを食べて味を覚えてしまうと、継続して訪れるようになり事故につながります。
現状では、人慣れして人を恐れなくなったヒグマも少なからず存在します。
そうしたヒグマに対しては、住宅地のゴミの管理を厳重にすることが重要です。
住宅地に餌があると認識されないように、ヒグマ対策を施したゴミステーションを設置する活動も行われています。
https://readyfor.jp/projects/bearsafety
合わせて、好奇心でヒグマに近づかないようにすることが重要です。