世界最小サイズの二酸化炭素回収マシン
前回は発電所などの大規模施設にて二酸化炭素を回収する技術について紹介しました。
今回は個人でも利用できる二酸化炭素回収マシンについてです。
二酸化炭素の回収技術の主な目的は地球温暖化の原因と考えられている温室効果ガスを削減するためです。
温室効果ガスの排出量は発電や企業活動の活発化や交通量の増大により、ここ100年余りで大幅に増加して、地球環境に影響を与えるレベルにまで達してしまいました。
持続可能な社会のために発電や企業活動、交通のあり方が見直されつつありますが、「個人レベルでもできること」として開発されたのが二酸化炭素回収マシンの「ひやっしー3」です。
村木風海さんを機構長とするCRRA(一般社団法人 炭素回収技術研究機構)によって開発されました。
ひやっしー3は、家庭やオフィスの二酸化炭素を回収できるマシンです。
一般の空気清浄機と同じ様なサイズ感で二酸化炭素を除去します。
樹齢80年の杉の木5本分のC02回収能力があります。
1年間の連続稼働で50kgのCO2を回収でき、森でいうと94.3平方メートル、草原でいうと217平方メートルの能力になります。
二酸化炭素というと温暖化というイメージが強いですが、実は人の集中力や生産性にも大きな影響を与えていることがわかっています。
人がいる状態で部屋を喚起せずにいると二酸化炭素が溜まり、脳に影響を与えて集中力が落ちたり、やる気がなくなったり、頭痛や倦怠感を起こすといった影響もでてきます。
会社であれば仕事の効率がダウンしますし、家庭で勉強する際の能率も悪くなってしまいます。
もちろん、定期的に換気を行うことで状況は改善されますが、暖房をつけている冬場や花粉症が気になる春先などは換気を怠りがちです。
そのような時期でも二酸化炭素回収マシンによって快適な空間を作ることができます。
集まった二酸化炭素は月一回の訪問でメンテナンスとともに回収されて、化粧品や炭酸飲料など、様々な用途に使用されます。