スマトラサイは80頭。人間は75億人。
1804年に10億人だった世界人口は、123年後の1927年に20億人になりました。
33年後の1960年には30億人。
ここから増加ペースは12年から14年で10億人増加するというハイペースに。
2011年に世界の人口は70億人に達しました。
増えるものがあれば減るものもいます。
ここ100年で絶滅危惧種は急増しています。
今の絶滅スピードは自然な状態の1000倍ともいわれています。
地球上で生存が把握できている生物は約140万種ですが、すべての生物を把握しているわけではありません。
少なくともその数倍は存在するとされています。
それらを含めると1日あたり数十種が絶滅しているとする研究もあります。
ピンタゾウガメの最後の個体はロンサム・ジョージと呼ばれ、ガラパゴス諸島のピンタ島に生存していましたが2012年に息絶えました。
サイについても深刻です。
サイの種類にはシロサイ、クロサイ、インドサイ、ジャワサイ、スマトラサイがあります。
このうちシロサイの亜種のミナミシロサイが準絶滅危惧種に指定されていますが、その他はすべて絶滅危惧種です。
とくにスマトラサイは現在約80頭です。
2019年にマレーシアの最後のスマトラサイが死亡し、マレーシアでは絶滅しました。
現在はスマトラ島とボルネオ島のみに生息すると推測されています。
スマトラサイの角はガンの治療薬や滋養強壮に効く(科学的根拠はありません)として高額で取引されているため、密漁が絶えず絶滅の危機に瀕しています。
また、アブラヤシのプランテーションの拡大に伴い、森林が次々に伐採されて農地にされていったため、生息地が大幅に減少したことも絶滅危機の要因です。
スマトラサイを保護しようとしているのも人間、密猟や農地拡大にかかわるのも人間。
人間が他の種や地球に与える影響は大きいです。
また、他の種や地球に影響をあたえずに生活することはできません。
それゆえに、人間として地球に住まわせてもらっている以上、地球全体の事を俯瞰できる目が必要になります。