服で発電する
これまでガラスを利用した太陽光発電や道を人が歩く振動を利用した発電など、都市での人間生活を利用した発電方法を紹介してきました。
今回は発電する布生地です。
太陽光発電に利用される太陽光パネルは主にシリコンの結晶を材料にしています。
シリコンを布にするには糸となる繊維が必要になります。
さらにはやわらかさや柔軟性も求められます。
そこで採用されたのが、京都のスフェラーパワーが開発した球状太陽電池です。
1.2mmの球状にすることで、平面のものと比較してあらゆる角度から光を取り込むことが可能になり、エネルギーへの変換効率の向上が見込めます。
この球状太陽電池を糸の中に組み込んでいくことで太陽光発電糸を可能にしました。
太陽光発電糸は、記事に織り込まれたのちに防水加工や耐久性向上の加工がなされます。
発電する布にまで加工されれば、用途は多種多様に広がります。
洋服に加工すれば、街を着て歩くだけで発電することが可能になります。
もちろん発電布をシューズにすればさらに発電量も多くなります。
布団に加工すれば、布団干しをするたびに発電ができることになります。
ガラスで発電できることは以前紹介しましたが、カーテンに発電布を用いることで、あらゆる窓からエネルギーを作り出すことが可能になります。
今後、布だけでなく多くの素材が太陽光発電のパネル機能を持つことで、多くの環境問題を解決するカギになっていくことが期待されます。