日本の米はおいしい
海外で日本食を食べたときに、まず感じるのがお米がおいしくないということてす。
もちろん日本食レストランの中には、日本と変わらない味を提供してくれるところもあるのですが、まだまだ少数派です。
実は、米の種類が違うのです。
海外で主流なのは、インディカ種の米です。
対して、日本で食べられているコメの種類はジャポニカ種です。
種類が違うので、味も違います。
インディカ種は、タイやインドなど多くの地域で栽培されていて、世界の米の生産量の8割を占めます。
日本の米と比較して細長く、パサパサしていることが特徴です。
カレーなどの汁ものと合わせて食べると丁度良い味わいになります。
日本で作られているジャポニカ種は、炊飯して食べることを意識して栽培されています。
日本の米は美味しいのだから、もっと輸出できるのではないかとという考えもありますが、実際はそれほど単純ではありません。
海外の人にとって、米と言えば細長くてパサパサのインディカ米のことを指します。
インディカ米にはインディカ米の良さがあり、その特徴を生かした調理法で食事が作られています。
その調理法のメニューの素材として、そのまま日本のジャポニカ米を使うと、日本コメはベタベタしている、マズいという事態が発生してしまうのです。
つまり、今までの米とは別の特徴がある物であるということを知らしめながら輸出していく必要があるのです。
就農人口の減少と高齢化で日本の農業は転換期を迎えています。
この流れを良い方向に生かしていくにはどうすればよいか。
農業の危機と言われる日本ではありますが、世界の中の農業生産額では8位と上位をキープしています。
ただ輸出額は43位です。
現在の日本の農業は国内がおもな市場ですが、日本の人口は今後減少していきます。
海外市場への輸出を拡大して行く必要があります。
たとえば、観光客には日本食は人気です。
来日して本物の日本食を食べることで美味しさを体験してもらうことは大切です。
実際、炊飯器をお土産として大量に購入していく中国人観光客の様子がニュースになったりもしています。
米についても、単純に輸出量を増やすのではなく、「炊飯してそのまま食べる」という食文化自体を輸出すると考えれば活路が見えてくる気がします。