がんと向き合うガーゼ帽子を縫う会
人生には良い時期もあれば、うまくいかない時期もあります。
良い事ばかり起こる幸せな日常が当たり前だと考えると、少しでも上手く行かないことがあると不幸のどん底のように感じることになります。
逆に悪い事ばかり舞い込んでくる逆境のような生活が当たり前になっていると、小さなハッピーがバラ色の幸せのように感じます。
当たり前の日常を幸せだととらえるか、退屈だととらえるか、気持ちをどこに置くかで日々の生活の見え方も変化します。
自分がピンチに陥ったとき、人に頼りたくないというメンタルを持つ方は少なくありません。
自分の事で他人に迷惑をかけたくない、手間をかけたくない、そう考える方も多いです。
ただ、逆の立場になった時、あなたが他人に頼られたとき、あなたはどう感じますか。
自分ができることは何とかしてあげたいと思う方は多いと思います。
ピンチの時に誰かを頼って、助けられたら感謝する。感謝された相手は、それはそれで自分が役に立って良かったというプラスの気持ちを手に入れられます。
頼った側も頼られた側もお互いにプラスの幸せを手にします。
たとえば、病気になった時、ガンになった時、ショックを受けます。
目の前が真っ暗になります。なんで自分が1と思います。
少し落ち着くと、まわりの人にすがりたいという気持ちと、迷惑をかけたくないという気持ちが戦います。
前向きに治療に取り組もうという気持ちを手に入れるまでには時間がかかるかもしれません。
生命と正面から向き合うことになるがん患者の孤独感は大きいです。
ガーゼ帽子を縫う会という活動があります。
http://gaze-boushi.com/
抗がん剤の副作用により脱毛した患者さんのために、肌に優しいガーゼ生地で手作りで帽子を作るという会です。
ガーゼ帽子を縫うためにガン患者同士が集まり、作業をしながら一人一人が抱えていた思いを吐露することで悩みや不安を共有するコミュニティが作られていきます。
病気になると人を頼ることが多くなります。
自分の作業が人のためになる。自分が作った帽子が誰かの役に立つ。社会のために自分ができることがあると実感することは大きな救いになるケースも少なくありません。