ハチミツ採取に欠かせないネパールのチウリの樹を守る
栄養豊富で甘くて美味しいハチミツが見直されてきていて、スイーツだけでなく飲み物に加えるなど、様々な利用の仕方が考えられてきています。疲れ気味で脳が働かないときは脳に糖分が不足していますので少しハチミツを摂取するといった使い方もあります。
そんな蜜蜂によってもたらせるハチミツですが、実は自然環境と密接な関係があるのです。ハチミツを採取する養蜂を始めようとしたときには、どこに巣箱を置くかがポイントになります。ハチミツは、元々蜜蜂が集めて来る花の蜜ですから、周辺に花があるような自然に恵まれている土地である必要があります。餌になる密を良く出してくれる花がないと十分とは言えません。スギ。ヒノキといった針葉樹林ではなくブナやクヌギなどの広葉樹林の森があると良いとされています。
近年、人工的に自然環境は壊される傾向にありますが、養蜂についてもその影響は小さくないというわけです。
ネパールでも養蜂は行われていて、チウリの樹が元のハチミツなどが採取されています。ネパールのシリンゲ村では、決して豊かな土壌ではない場所に多くのチウリの樹を植えることで生活を支えています。チウリの樹の花の蜜はハチミツになりますし、果実はフルーツとしての食用だけでなく絞って油にもなります。枝や葉は燃料や建築材料に使われます。娘が生まれたときにチウリの樹を庭に植えて、結婚の際に嫁ぎ先に持たせるという習慣も残っています。
ただ、シリンゲ村は2015年のネパール大地震で壊滅状態になっています。復興に向けて村の人々とともに日本人のハニーハンターの米川さんが樹木を植えるなどの活動を行っていますが、その活動をクラウドファンディングで支援することができます。
https://readyfor.jp/projects/re-honey
支援することでハチミツなどを受け取ることもできます。
現在、ハチミツを食べることができるのも自然の生命活動が保たれているからだとあらためて認識させられます。