水素を動力にして動く燃料電池車と水素エンジン車

クリーンエネルギーとして注目を浴びているのが水素です。

東京オリンピックでも聖火の燃料として初めて使われて話題になりました。

水素は地球ではおもい水として存在しています。

水素は燃やすことでエネルギーを取り出すことができますし、酸素と反応させることで電気を取り出すことも出来ます。

いずれの場合も排出されるのは水です。

石油や石炭などを燃やして作られる多くのエネルギーは二酸化炭素を排出しますが、水素がエネルギーを作る段階で排出するのは水だけなので、二酸化炭素排出量を減らすことが優先課題である今、注目されるエネルギー源なのです。

クリーンエネルギーというと太陽光発電や風力発電、水力発電などが馴染があり、発電設備から家庭などへの電力供給が行われています。

水素のエネルギーとしての利用の場面として期待されているのが、車などの交通手段です。

これまで車の燃料としては多くの場合ガソリンが使用されていて、排気ガスを排出していました。

排気ガスには一酸化炭素や二酸化炭素、窒素化合物などの化学物質が含まれています。

これらを排出しないのが、燃料電池車や水素エンジン車です。

燃料電池車はFCVと呼ばれ、水素と酸素を反応させて電気を発生させます。発電時に水が排出されますが、二酸化炭素は発生しません。

水素エンジン車は水素を燃焼させた熱エネルギーを動力にします。こちらは燃焼時に空気を取り込むため、微量の窒素酸化物が発生しますが、それらを処理するエンジンシステムも開発されています。

こうした自動車が普及していくことで、ガソリンスタンドが水素ステーションに置き換わっていくことになりそうです。