カンボジアの子供たちにとって日本語の習得は強力なスキルになる
カンボジアでは長きに渡り、内戦が続いていました。
ポル・ポト政権の時代に貨幣が禁止されたり、宗教が否定されるなど極端な改革が行われ、強制労働や病気、飢餓などで200万人以上の死者が出たと言われています。
知識人は処刑され、学校教育も廃止されてしまったため、教育のシステム自体が破壊されてしまいました。
学校は壊されたり、軍の基地や犯罪者の収容所として使用されるようになり、小学校の教員の80パーセントが処刑されたり、強制労働で亡くなってしまいました。
そのような状況でしたから、内戦終了後のカンボジアの教育環境はゼロからの再建にならざるを得ませんでした。
学校の校舎の建設も進められていますが、まだまだ十分な数は整備されていません。
教員の数も不足しており、教師としての十分なスキルを持たないまま教壇に立っているというケースも少なくありません。
約7000校ある小学校ですが、教師がおらず学校としての役割を果たしていない学校も多いです。
とくに郊外の地域では学校や教員の不足に加えて、貧困により家の仕事を手伝う事を優先させられ、親に学校に通わせてもらえない子供達も多くなっています。
教育を受けられないと将来の職業の選択肢も少なくなり、収入の上限も制限されるという負のスパイラルに陥っています。
そうした中で、見直されているのが日本語です。
カンボジアでは観光業が盛んです。
ツアーガイドとして観光客を案内する仕事も需要が多いです。
その際に必要となるのが外国語を話せる能力になります。
カンボジアの月給の平均金額が200ドルなのに対して、英語を話せるツアーガイドは日給で20ドル、日本語が話せると日給で40ドルにもなります。
日本語を身につけることで貧困から脱出するきっかけにもなります。
日本語教育を推進していこうという活動も行われています。
https://readyfor.jp/projects/cambodiafreeschool
日本語を学ぶことで収入も多くなり、日本に関心を抱いてもらうということは双方の国にメリットになります。