適性な労働対価を支払うということ
アントシアニンという成分をご存知ですか。
抗酸化作用、がん予防、視力の改善作用などが明らかにされている成分です。
花や果実、とくにブルーベリーやブドウに多く含まれていることが知られていて、サプリの成分としても注目されています。
このアントシアニンが豊富に含まれているのが「バタフライピー」という青い花です。
ラオスのボラベン高原で栽培されていて、ハーブティーなどで飲まれています。
ラオスの農家の方々は、このバタフライピーを無農薬で育てています。
昔ながらの手作業で栽培されるバタフライピーは高品質です。
無農薬のため、安全性にも優れています。
アントシアニンは健康意識の高い世界中の人々に注目されている成分ですので、ラオスのバタフライピーも、それ相応の評価を受けて然るべきです。
ただ、現実は違います。
農家の方々は安い価格で買い叩かれているというのが現状です。
しかも、適正価格自体がわからないため、買い叩かれているということ自体にも気づかないという方も少なくありません。
バタフライピーにはアントシアニンという有用な成分が含まれているということ、無農薬で育てているというだけで付加価値があるということ、世界の健康意識の高い層に多くの需要があるということ。
買い取る側は、それらの情報を充分に伝えずに取り引きが行われています。
ラオスは東南アジアではミャンマー、カンボジアとともに国連に後発開発途上国と指定されています。
農業従事者が7割を占めていて毎日の生活にも苦労している人々が少なくありません。
もし、適正な価格で取り引きがされるならば、貧困状態から脱出する希望も見えてきます。
一部では、無農薬で作られるバタフライピーは価値の高いものであるということを教えて、バタフライピーを適正価格で買い取るという活動も始まっています。
https://readyfor.jp/projects/butteflypea
バタフライピーを適正価格で買い取り、炭酸水を開発しようという取り組みです。
バタフライピーのアントシアニンに限らず、先進国の企業が原料を低価格で買い取り、加工して高値で売り利益を上げるという構図は多くみられます。
安く仕入れていて高く売るというのはビジネスとしては当たり前のことなのかもしれませんが、それが人の犠牲の上に成り立つビジネスなのであれば、それは罪なことではないでしょうか。