電力発電環境をリセットできるとしたら発電所を作るだろうか
かつて日本の発電は水力発電が中心でした。
その後、石炭や石油を利用した火力発電が多くなり、原子力発電とLNGによる火力発電がその割合を増やしました。
東日本大震災でま東京電力による原発事故後により原子力発電所が稼働停止をしたため、現在は約8割が火力発電です。
こうした発電の歴史は100年にも満たない最近の出来事です。
水力発電から始まり、火力、原子力へと発電技術も新しくなっています。
それに伴って、発電量は爆発的に伸び、もはや電力無しで社会は回っていかない状況になっています。
さらに発電技術は進化し続けていますが、既に大規模な利権が生まれていて、その思惑と密接な繋がりを持ってしまった既存の技術と置き換えることはなかなかできないでしょう。
もし、日本の発電環境を今の技術でゼロから選択できるとしたらどうでしょう。
地球の資源である石油、石炭、LNGを消費して大量の二酸化炭素を放出する火力発電や災害リスクを避けられない原子力を選択するでしょうか。
自然の力を利用した水力、風力や太陽光発電が選択する可能性が高いような気がします。
中国では水力を含めた再生可能エネルギー発電量は25パーセントを超えていて、年々その割合は高くなっていますし、自然エネルギーへのシフトも徐々に進んでいます。
では、これから発電インフラを整えようという地域はどうなのか。
電気が供給されていない地域はまだまだたくさんあります。
実は、日本は火力発電所の輸出を行っていて国際的な批判も受けています。
火力発電所の設備を支援した場合、その地域は石炭、石油、LNGを継続的に購入し消費しなくてはなりません。
世界的な自然エネルギーシフトの流れと逆行しています。
大規模な発電所を支援するよりも、風力、太陽光、バイオガスといった自然エネルギーを支援する方が流れに沿っています。
さらに、先進国の使命としては、自然エネルギーを大規模に安定利用できるような仕組みを開発することが重要です。
「はやぶさ」に続き「はやぶさ2」でも成果を挙げている日本の技術力があれば、可能のような気がしてなりません。