黄色い花のオオキンケイギクは特定外来生物
春から夏にかけて、見栄えの良い黄色い花をつけるのがオオキンケイギクです。
実はこの花、特定外来生物として指定されています。
つまり、前回の記事の通り、無許可で摘んで移動させると罰せられます。
鮮やかな黄色い花に魅せられて、庭に移動して栽培することは違法となります。
栽培すると罰金刑になりますので注意してください。
オオキンケイギクは複数の小さな花が集まって一つの花になっている頭状花で、花びらの先の部分はジグザグになっています。
その特徴は何といっても鮮明な黄色で、ひと際目をひきます。
多年草のため、一度生えた場所に毎年同じ時期に開花し、増えていきます。
その増殖力が強いのもオオキンケイギクならではです。
元々は北アメリカ原産の外来種で、荒野でも元気に生息するほど根が力強いです。
そのため、道路わきの緑化にも利用されました。
また、ガーデニングで土が見えている部分を埋めるためのグランドカバー用に利用されたり、雑草対策としても重宝されていました。
グランドカバーによる植物の中でも、繁殖力が強いため、ほとんど手入れが要らず育てやすく、黄色い花が美しいので、かつてはポットの苗が販売されていた時期もありました。
ただ、繁殖力が強いということは、他の植物の生息域を奪ってしまうという負の面も持ち合わせていることになります。
天竜川上流では、オオキンケイギクが急速に生息域を拡大して、固有種のツツザキヤマジノギクなどの植物が見られなくなってしまったという事例もあります。
さらに拡大が続くと、絶滅危惧種の植物についても影響が出て来るとも考えられています。