英語名ウォーターレタスのボタンウキクサも特定外来生物
前回、前々回と特定外来生物の植物を紹介してきました。
今回紹介するボタンウキクサも特定外来生物です。
英語名はウォーターレタスです。
サトイモ科の浮遊性の常緑多年草で、水に浮かぶ浮草です。
日本には1920年代に鑑賞用として持ち込まれました。
特定外来生物に指定される前は、熱帯魚や金魚などの鑑賞用水槽の浮草としても使われました。
成長が速く、水中の窒素分を吸収し、水槽内の水質の浄化にも一役買っていました。
ただ、現在は他の特定外来生物の植物と同様に飼育すると違法になります。
実際、2015年11月には逮捕者も出ています。
自宅でボタンウキクサ11株を販売目的で栽培したとして30代の男性が外来種被害防止法違反の疑いで逮捕されました。
インターネットのオークションサイトで販売していたようです。
ここまで取り締まりが行われるのは、それだけボタンウキクサによる被害が出ているからです。
野性化したボタンウキクサは、その旺盛な繁殖力で水面を覆い尽くします。
水面が埋め尽くされると水中に太陽光が届かなくなり、他の植物や魚など生態系に深刻な影響を与えます。
一度広がってしまうと除去作業は非常に困難になります。
重機などを用いて一気に除去しても再度繁殖してきますので、くり返し定期的な作業が長期にわたって必要になります。