子ども達が何をしたいか選べるように
小学生の頃、どんな職業にあこがれていましたか。
小学生の「将来なりたい職業」ランキングが毎年発表されますが、男子は野球やサッカーなどのスポーツや医者、ゲーム制作者などが上位に来ます。
女子は、パティシエ、看護師、保育士などが人気です。
子供がなりたい職業というのは、時代の流れに沿って変化していきます。
以前にはなかった職業であるユーチューバーが今では上位の常連になっています。
小学生の日常で目にする機会が多い職業が憧れに繋がるというケースも多いです。
これまであまり目立たなかった職業だったパティシエも、テレビのドラマやドキュメンタリーで取り上げられることが多くなったことも影響してか、女子部門の上位に入るようになりました。
スポーツでいうと、プロリーグが発足したバスケットボールも男子部門で上位に食い込んできています。
テレビやマスコミで話題になって子ども達が目にする機会が増えると、なりたい職業ランキングにも反映されてきます。
日本では子供の頃から多くの職業に触れる機会にあふれています。
街に買い物に行けば多くのショップが並んでいます。
テレビのバラエティー番組では様々な職業で活躍する日本人が紹介されています。
世界で活躍する日本人スポーツ選手も増えました。
こうした環境の中で育つ子供たちは自分で想像して思い描く職業の選択の幅が大きく広がっています。
今の自分がどのように努力すれば、将来その職業に就けるかというイメージがしやすくなります。
こうした日本をはじめとした先進国の繁栄は、発展途上国の犠牲の上になりたっている部分も少なからずあります。
たとえば、パイナップル農家。
驚くほどおいしいパイナップルを作るアフリカの農家のパイナップルが安く買い叩かれて、遠く離れた国で高値で売られています。
儲けのほとんどは商社や輸入業者などの仲介業者のものとなります。
現地の農家の方のほとんどは搾取されていることにさえ気づかずに、安い賃金のパイナップル農家という職業はそんなものだと受け入れてしまいます。
それを見ている子ども達もそのような職業として認識します。
もし、正当な対価が支払われていれば、パイナップル農家はもっと生活が潤います。
もちろん賃金がすべてではありませんがパイナップル農家になりたいと子ども達が夢見る職業に挙がってくることも考えられます。
パイナップル農家に正当な対価を支払う活動も行われています。
https://readyfor.jp/projects/beninpineapple
仕組みを少し変えるだけで救われる人たちも多くなります。