3Dプリンターで作ったフェイスシールドを届ける
医療現場での医療資源の不足が深刻です。
ICU病床などの設備だけでなく、防護服やフェイスシールドも十分ではないのが現状です。
なかなか必要な数が入手できずに、現場の工夫でなんとか乗り切っているところが多くなっています。
そんな中、コロナ治療の最前線で奮闘中の医療現場に3Dプリンターで作成したフェイスシールドを届ける活動が広まっています。
フェイスシールドは顔への飛沫を防止するために必要な装備です。
とくに新型コロナウイルスは飛沫感染すると言われていますので、院内感染を防ぐために治療の際には装着しなければなません。
このフェイスシールドを自作して病院に提供する方が少しずつ増えています。
感染が急拡大したヨーロッパでは医療防護具が不足した際に、3Dプリンターを使ってフェイスシールドを作成して届けていました。
日本でも神奈川大学の道用大介准教授が3Dプリンターでフェイスシールドを自作するためのデータをオープンソースとして公開しています。
自宅の3Dプリンターで自作でき、個人では作りにくいシールド部分はクリアファイルで代用できるような設計になっています。
医療器具の作成に3Dプリンターを利用する事例は増えていて、フェイスシールド以外にも人工呼吸器の部品やマスクの生産にも利用されています。
企業だけでなく、個人でフェイスシールドを作成して寄付するケースも増えていて、自作して医療現場へ届けている小学生もいらっしゃるようです。
3Dデータさえあれば、世界中の3Dプリンターで生産ができるため、今後あらゆる場面での利用が期待されます。