今こそ米の良さを生かしていく
戦後から米食に対する小麦食の割合は増加し続けています。
依存度も高くなり、小麦価格高騰の影響は日常生活を直撃しています。
どちらも主食となりうる穀物ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
小麦が選ばれる長所の一つは、食事メニューとしてのバリエーションの多さです。
パンやパスタ、うどんまでまで様々な形に変化します。
とくにパンについては、食パンだけでなく、菓子パンや総菜パンなど、食べるシチュエーションによって様々な選択肢があります。
パン屋に行けば、選べない程の種類のパンが売られています。
一方、米についても加工品はありますが、ほとんどの場合、炊飯されて食されます。
バリエーションは少ないですが、食事の際の主食としての存在感は抜群です。
小麦と同様に炭水化物、エネルギーをしっかりとることができますし、魚や肉、味噌などの発酵食品との相性が良いため、穀物に含まれない栄養素をとるのに適しています。
必須アミノ酸の配合バランスを点数化したアミノ酸スコアでは、100点満点中、米は65点、小麦は37点です。
また、ご飯は米の粒がそのままの状態で食べられます。
パンなどの小麦食品はすり潰されて粉になったものを利用して成型します。
そのため、米はゆっくりと消化されていきますので、血糖値が上がりにくいです。
逆に小麦は粉として消化されるため、血糖値も一気に上昇します。
小麦アレルギーの方は少なくありませんが、米はアレルギーが少なく、日本人に適した食材になっています。
このように米食のメリットは多々あります。
もちろん、米食の割合を増やしていくことで、小麦不足を補うことも可能です。
さらに、米粉を使ったパンなど、新しい米の使用方法を模索していくことで、小麦の代替品としての米の価値も高まっています。