米が不足する?猛暑が続くと米の不作につながる

日本の多くの地域で日中の最高気温が35度を超える日が頻発しています。

高温と湿度の高い状態が続くと、熱中症のリスクが急激に高まります。

特に高齢者や子供、持病を抱える人々は、体温調節機能が十分でないため、熱中症にかかりやすくなります。

また、気温が高くなると、心血管系の負担が増加し、心筋梗塞や脳卒中のリスクも増えるとされています。

農業においても、猛暑は重大な影響を及ぼします。

米の生産にはさまざまな悪影響が及ぶ可能性があります。

まず、高温は稲の成長段階において非常に重要な時期である出穂期(稲が穂を出す時期)や開花期(花が咲く時期)に特に影響を与えます。

この時期に高温が続くと、花粉が正常に受精せずに不稔(実がつかない状態)になるリスクが高まります。

不稔が増えると、最終的な収量が大きく減少する可能性があります。

さらに、登熟期(米が成熟していく時期)においても高温が続くと、米の粒が十分に発育せず、品質が低下することがよくあります。

この結果、見た目の良くない「玄米白色化」が発生しやすくなり、また、米の粒の充実が不十分となることで、重量が軽くなり、収穫量が減少します。

加えて、猛暑が続くことによって田んぼの水の蒸発が促進され、深刻な水不足が生じる場合もあります。

特に、降水量が不足している年には、田んぼの水位を保つことが難しくなり、稲が必要とする水分を十分に供給できなくなる危険があります。

水不足は、稲が成長するために必要な水分を奪い、結果的に生育が阻害され、収量の減少につながる可能性があります。

さらに、高温多湿な気候条件は、病害虫の発生を助長することがあります。

特にイネいもち病やウンカといった病害虫は、湿度が高く温度が上がる条件で増殖しやすく、これらが稲に感染すると、葉や茎がダメージを受け、光合成が阻害されるなどして、収量や品質が大幅に低下することがあります。

日本では2023年、2024年と猛暑により米の生産に影響が出ています。

少し前にさかのぼると2010年の猛暑も同様の影響が出ました。

日本全国で記録的な高温が続き、特に8月には多くの地域で日中の最高気温が連日35度を超える日が続きました。

この異常な暑さは、稲作にとって重要な時期に影響を及ぼし、結果として米の生産量に深刻な影響を与えました。

2010年の猛暑では、稲の花が咲く「出穂期」から実が成熟する「登熟期」にかけて、高温障害が発生しました。

高温が続くと、稲の受粉がうまくいかず「不稔」と呼ばれる実がつかない現象が起こりやすくなります。

また、登熟期においても気温が高すぎると、米粒が十分に成長せずに品質が低下する「白未熟粒」の発生が増えました。

これにより、収穫量が通常よりも減少し、また収穫された米の品質も低下するという二重の問題が発生しました。

この状況は、米の価格にも影響を与えました。2010年の猛暑によって収穫量が減少したため、市場に出回る米の供給量が不足し、米の価格が高騰しました。

特に、高品質で人気のあるブランド米においては、価格の上昇が顕著でした。

また、需要と供給のバランスが崩れたことで、一般消費者だけでなく、業務用に米を使用する食品業界にも影響が及びました。

飲食店や加工食品メーカーは、コスト上昇の影響を受け、価格の転嫁や商品の一時的な供給停止を余儀なくされたケースもありました。

さらに、2010年の猛暑は、水資源にも影響を与えました。

猛暑に伴う水不足で、稲作に必要な水を確保するのが難しくなり、特に水田地域では灌漑用水の供給が不足する事態が発生しました。

これにより、稲が十分な水を吸収できず、生育不良が起こりました。結果として、さらに収穫量が減少し、米不足が深刻化しました。

このように、日本の夏の異常気象、とりわけ猛暑は、稲作に大きな打撃を与え、コメ不足を引き起こす要因となります。

気候変動が進む中で、今後も同様の事態が起こり得るため、農業技術の向上や気候適応策の導入がますます重要となっています。

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