宇宙で使われるエネルギーを地球にも
地球には住めなくなるかもしれない。
かつては遠い未来のストーリーでした。
近年、世界中で異常気象や気候変動が多発しています。
人間の社会活動による地球温暖化による影響も多くの研究者から発表されています。
近い未来に地球には住めなくなるかもしれない。
そのストーリーに説得力と現実味が加わり、少しずつ身近な自分事として考える方が増えています。
実際、民間の宇宙旅行会社も存在していますし、近い将来、月への宇宙旅行は珍しくなくなるかもしれません。
では、移住となるとどうでしょう。
一気にハードルが高くなります。
とはいえ、宇宙基地の計画は各国ですすめられているようです。
日本でもJAXAしホンダが月でのエネルギー供給システムの実現性を検討しています。
月面で、高圧水電解技術と燃料電池技術による循環型エネルギーシステムを構築する計画です。
このシステムを利用して、水から酸素と水素と電気を作り出します。
人間が暮らすための酸素と生活のためのエネルギーを生み出します。
太陽光によるエネルギーは水素へと変換されて、水素の形で貯蔵しておくことができます。
貯蔵した水素から発電することができます。
無駄のない自然エネルギーのみで持続できる理想的なシステムです。
懸案は水です。
水の存在が確認できないため、水自体は地球から運ぶ必要があります。
将来的に宇宙で水が確保できるようになれば、計画も加速していくことでしょう。
高度な人間の技術力は宇宙への移住についても、夢物語ではなく実現可能なモノに変化させています。
ただ、宇宙への移住の前に考えることもあるはずです。宇宙とは違い、地球には豊富な水があります。
宇宙で実現させようとしている持続可能なシステムを、この地球で実現させることも検討できるのではないでしょうか。
太陽光も水も豊かなこの地球をいつまでも住み続けられる星にしていくことこそ、一番に考えなくてはならない課題ではないでしょうか。