ゴミ問題もエネルギー問題もまとめて考えられないか
無機物から有機物をつくる生産者が植物です。
その有機物を身体に取れ入れている動物は消費者です。
動物などの消費者の死骸や排出物を取り入れて、有機物から無機物に分解する菌類などは分解者です。
地球上の生命活動はこれらの連鎖によって成り立っています。
消費者で人間以外の動物たちは、食べ物を食べて体内で消化して排泄物を出します。
人間も同様なのですが、人間の社会活動により別途ゴミが発生します。
家庭ゴミだけでも相当な量ですよね。
ほかにも工場での生産過程でも大量の廃棄物が発生します。
人間はその身体の大きさと比較しても他の動物とは比べ物にならない程のゴミを出しているわけです。
日本で1人の人間が排出するゴミの量は1kg、年間で365kg程度です。
当然、太古からの分解者である菌類だけでは間に合いません。
人間は消費者であるのですが、分解者の役割も果たしていくか、分解者を支援する役割も果たしていかなくては地球上の生命活動が破綻してしまいます。
ここ百年程度で深刻化してきたゴミ処理の問題は、エネルギーの問題などと比較しても進んでいるとは言えません。
科学の力による技術は、日々飛躍的に先に進んでいっています。
その弊害ともいうべきゴミ問題は後回しと言うよりも、目をそらしている感じがします。
生産活動をする前にゴミの量を減らすことを意識して大量のゴミが発生するものは生産しないような方向に進むことが重要です。
流通システムにしても家庭ごみが発生しないような包装やパッケージが求められます。
また、日本は世界一、ゴミを燃やしている国です。
2位のフランスの2倍の量を焼却しているゴミ焼却大国です。
ゴミを焼却処理するとダイオキシンが発生するため、有害物質のダイオキシン排出量も世界一です。
発生してしまったゴミをいかに処理していくかについても考えなくてはいけません。
ゴミを処理して燃料化する水冷式排ガス浄化システムが金沢大学により研究されています。
https://readyfor.jp/projects/weps-kanazawa
現行のシステムを見つめなおして、こうしたシステムの利用を真剣に考えるタイミングになってきているような気がします。