教科書が一人に一冊配られることの大切さ
新学年になるとクラス替えで新しいクラスになることも多いと思います。
新学年になると多くの場合、日本では新品の教科書が配られます。
学年が上がり、去年のものよりも少し分厚くなった教科書がうれしかったり、気後れしたりそれぞれですが、新品の教科書の匂いや手触りは気持ちを新たにしてくれました。
まだ誰も手をつけていない新しい教科書で新学年の勉強をスタートするのが日本では当たり前になっていますが、世界に目を向けると、そうでない国も少なくありません。
お下がりの教科書が下の学年に受け継がれていく事が多い国もありますし、教科書自体が一人に一冊も行き届いていない国もあります。
全員に教科書が配られるかどうかは、実は大きな差になります。
たとえば、授業の際にだけ教科書が配られる学校で、人数分の教科書が備わっていないケースでは、何人かの子供で一冊の本を共有することになります。
友達と一緒に閲覧することで、適度な緊張感で授業に集中できることもあるかもしれませんが、自分の所有物ではないので重要な部分やわからない所に印を書き込んだりとすることはできません。
授業が終了すると教科書も回収されてしまいますから、読み返して復習することができず、学習項目の定着もしにくくなります。
最大の問題は教科書を家に持ち帰っての自宅学習ができないことです。
自宅学習ができないため、授業に集中せざるを得なくなり、学習効果が高まるという事も考えられますが、やはり、授業後に自宅などで復習するかしないかで修得状況は大きく変わってきます。
ラオスでも5人程度で教科書を共有している学校が多いため、教育環境改善の支援のため認定NPO法人日本ハビタット協会が教科書の支援活動を行っています。
https://readyfor.jp/projects/habitattextbook
ラオスのルアンパバン県で状況が良くないポンサイ地区の学校にラオス語の教科書を届ける活動です。