グリホサートを避けるためにも小麦の自給率を上げる
グリホサートは世界各地で使われている除草剤の主成分です。
農業で使われるだけでなく、公園や校庭など、幅広い場所で使用されています。
雑草の葉や茎に散布することで根まで枯らす強力な成分です。
グリホサートは植物がアミノ酸を作れなくすることで除草効果を発揮するので、動物や人間には害はないとされてきましたが、人間の腸内には植物と同様のしくみを持つ腸内細菌があるため、その部分に影響して、免疫機能の低下などの悪影響が懸念されています。
すでに人体にもグリホサートは入り込んでいます。
尿や毛髪を調査してデータによると、多くのケースでグリホサートが検出されています。
グリホサートが人体に侵入する経路の一つとして注目されているのが小麦です。
日本は小麦の多くを輸入に頼っています。
輸入元であるアメリカでは「プレハーベスト」という除草剤散布が認められています。
小麦の収穫時に雨が降ってしまうと発芽してしまうため、その前に除草剤をまいて枯らしてから収穫するのです。
農林水産省の調査によるとアメリカ、カナダ産の9割以上の小麦からグリホサートが検出されています。
さらに、小麦の輸出の際の輸送時には、今は添加物の扱いで禁止されていませんが、以前は日本で使用禁止だった防カビ剤が使われるケースもあります。
実際、国産でない小麦を使用した食パンからはグリホサートが検出されています。
世界保健機関のWHOは2015年にグリホサートを「おそらく発がん性がある」とされるグループ2Aにしたことでその危険性が一般的になりました。
多くの国が使用禁止などの規制を強める中で、日本政府はアメリカからの要請よりグリホサートの摂取限界値を2017年に緩めました。
国産の小麦には「プレハーベスト」の除草剤散布は行われていません。
食糧自給率の簡単だけではなく、身体の安全のためにも小麦の国産化を進めることは意味があることだと思います。